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170503読んだ本

有史以来2代目が最も優れていたのは唐の太宗と山田キャメロンぐらい( ̄^ ̄) マシュマロPon!(^^)

【読んだ本】

杉本苑子『二条院ノ讃岐』(中公文庫,1985)所蔵本

期待はメチャ裏切られたけど、面白く読み終えた(^^) 本書巻末「解説」(神谷次郎)に「本編は、
主人公とこの世でめぐりあう四人の女性による〝語り物〟という形をとって、二条院ノ讃岐の波瀾
に充ちた生涯を描いている。」とあるが、源三位頼政の娘の二条院讃岐は百人一首にも入った歌で
「沖の石の讃岐」と呼ばれていた有名な歌人(^^) 百目鬼恭三郎『新古今和歌集一夕話』(新潮社,
1982)の「二条院讃岐」の回に「讃岐の伝は不明な点が多い。」として、その歌歴にも「しばらく
空白の期間があ」ると指摘されてたから、期待して読み始めた次第(^^) 二条院讃岐の新古今集に
入った歌を各注釈書で予習までして本書に臨んだわけだが、見事に空振り三振^_^; だって本書で
「待賢門院ノ美濃」(頼政の妹)、「紀伊ノ二位朝子」(信西の愛人)、「大宮ノ小侍従」(有名
な歌人で頼政の愛人)、「神崎の遊女、瑠璃光」の「四人の女性」に語らせた内容は白河院政から
頼政の挙兵・敗死までの歴史が主役^_^; 4人の語りが「云わば、モノローグ形式による四人の女の
人生物語・・・」(神谷)となってて読ませるし、またいつものように、例えば、保元・平治の乱を
丁寧に解き明かしてくれるなど面白いことは面白い^_^; 強いて難癖を付けるならば、藤原信頼を
「・・・芯からの愚物・・・」とか「白粉公卿」とかケチョンケチョンに描いてるけど、元木泰雄
によると実はそうじゃなかったはず^_^; 『河内源氏~頼朝を生んだ武士本流』(中公新書,2011)、
『保元・平治の乱を読みなおす』(NHKブックス,2004)、『平清盛と後白河院』(角川選書,2012)
『敗者の日本史5 治承・寿永の内乱と平氏』(吉川弘文館,2013)は借りて読んだ_φ( ̄^ ̄ )メモメモ
でも、肝心な「主人公」の二条院讃岐のことはほとんど語られず、語られた部分も創作っぽい^_^;
ただ、摂津源氏が頼光から歌詠みを次々と輩出した家系である事実も語られて(百目鬼の「従三位
頼政」の回は頼綱、仲正[本書は「仲政」]、頼政、仲綱の歌を紹介し「つまり、頼政の摂津源氏
は四代にわたって新奇な表現を好む歌風を保ってきたわけなのである。」)、また初見の歌も結構
あって勉強になったm(__)m その中でも近衛天皇の歌と近衛太皇太后(近衛天皇の中宮だったのに、
その後、二条天皇の后とされ、『二代の后』と陰口された藤原多子(;_;))の歌は試しに引いたら
次田香澄校訂『玉葉和歌集』(岩波文庫,1944)に出てたから、無駄な買い物じゃなかったよ(T_T)
気になる点もあった^_^; 二条院讃岐の従姉妹で、やはり歌人として有名な「宜秋門院ノ丹後」が
「異浦[ことうら]の丹後」と呼ばれる契機となった歌「忘れじな難波の秋の夜半の空異浦に澄む
月を見るとも」について、「しゃれてるねえ。ほかの女のところに住むようになっても、わたしを
忘れなさんなよって男にやんわり釘をさしたわけだろ。」と語らせてるが、この歌は新古今集では
秋歌とされてて、石田吉貞、窪田空穂、久保田淳3種の計5種類の各注釈書を見ても、こんな恋話的
解釈は載ってないぞ^_^; また「わたくしども兄弟の母――つまり仲政どのの妻は、勘解由の次官
をつとめた藤原友実という人の娘で、わたくしが五歳のとき亡くなりましたが、この母の弟が、
『和歌童蒙抄』とやらいう歌学の本をあらわした学者・・・・・・。」と語らせるが、同歌学書の
著者は藤原範兼で、父は藤原能兼のはず(@_@) ついでに言うと、崇徳天皇を、「叔父子」ではなく
「祖父子[おおじご]」と6箇所で形容してるのは何か文献があるのかしら(..) ところで、崇徳は
「父親」の鳥羽から愛されず、二条も父親の後白河と不和で対立したことが本書で描かれてるけど、
藤原俊成の前の歌壇のボス藤原清輔が片桐洋一『歌枕 歌ことば辞典 増訂版』(笠間書院,1999)の
「引用歌作者略伝」に「・・・崇徳院・二条院の信任あつく、・・・」とある点が改めて興味深く
思えてきた(^^) というのは、これまた有名な話だけど、勅撰集「詞花集」を撰した父親の顕輔から
清輔は嫌われてたから(;_;) あと本書は藤原頼長の魅力的な一面を語る逸話もあり、また建春門院
には個人的に興味を持った(^^) 「西乗坊信救」の活躍(暗躍?)も描かれてて、懐かしくなって
花田清輝『鳥獣戯話・小説平家』(講談社文芸文庫,1988)を本棚から出してきて流し読みした^_^;

昨日は下左奥歯から出血があり予約してた検診に行きタイミング良かった^_^; 明日は4日か・・・(..)
タグ:小説 歴史 和歌
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