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190414読んだ本

書くネタを思い付かないからコピペするけど、〈今日は自分がSo-netブログを開設した日だったことは
「また、つまらぬ物を読んでしまったorz」の記事原稿のメモ帳に「2015.4.14開設」とあることから
判る(〃'∇'〃) となると、最初の記事は執筆に5日もかけてたのか(゚ロ゚;)〉こちらは当日執筆(-ω-、)

【読んだ本】

杉本圭三郎(全訳注)『平家物語(一)』(講談社学術文庫,1979)所蔵本

メチャ愉しく読了ウキウキ♪o(^-^ o )(o ^-^)oランラン♪ 『平家物語』の「巻第一」を収録し、章段名は
「祇園精舎」「殿上闇討」「鱸」「禿髪」「吾身栄花」「祇王」「二代后」「額打論」「清水寺炎上」
「東宮立」「殿下乗合」「鹿谷」「俊寛沙汰 鵜川軍」「願立」「御輿振」「内裏炎上」なり(⌒~⌒)

底本は高野本(覚一別本)で、「名手とうたわれた明石検校覚一ののこした『平家物語』であるだけに、
語り本として最も洗練され、すぐれた達成を示しているテキストである。」と本書の「まえがき」(^^)

平家の栄華と没落を描いた軍記物語だけど、巻第一は合戦場面が少ないし、また平家だけでなく平家と
対立した藤原成親(後白河院側近)まで「盛者必衰の理」の観点から批判的に描かれるなど歴史哲学の
書みたい(^_^;) 「理」が先にあって「理」に合せて史実を改変(時期をずらす等)した叙述になるのも
歴史哲学にありがち(^_^;) 「祇園精舎」の章段は二つに分けられ、その前半の〈解説〉に次の指摘(^^)

    仏教に説かれている説話をもとにして、諸行無常、盛者必衰の理をかかげ、
    この仏教の思想が『平家物語』の基調であることを示している。しかし、
    抽象的に仏教的世界観を理念として唱えているのでなく、
    異朝、本朝の歴史上の人物の事蹟に照らして、これを確認しようという姿勢で
    語っているのである。

他方で「祇王」のような文学性が豊かな遁世・往生譚も含まれてたり、何よりも和歌の詠まれる場面が
結構あるのが愉しいにゃv( ̄∇ ̄)ニヤッ 「・・・文武二道にすぐれていることを理想とする作者・・・」
(「御輿振」の〈解説〉)らしく、その意味でも、小生には単なる軍記物語とは思えないかな(⌒~⌒)

ただ、作中で詠まれた歌の中には出典が判らぬものがあり、『平家物語』各注釈書その他で調べても、
誰かの歌を『平家物語』作者がアレンジした歌なのか、作者が全て創作した歌なのかすら判らなくて、
前にも書いた通り、『平家物語』は作者に比べて各注釈者が和歌に詳しくない点に不満が残った(+_+)

本書を読みながら、市古貞次(校注・訳)『新編日本古典文学全集45 平家物語①』(小学館,1994)、
梶原正昭&山下宏明(校注)『新日本古典文学大系44 平家物語 上』(岩波書店,1991)、水原一
(校注)『新潮日本古典集成 平家物語 上』(新潮社,1979)を併読したということねv( ̄∇ ̄)ニヤッ

(新潮だけが「百二十句本」で底本が異なるけど)このように他の注釈書も併読せねばならない理由は、
コレ一冊読めば充分という完璧な注釈書が無いから(^_^;) 例えば、先日取り上げた新大納言藤原成親が
左大将のポストを得たくて行なった祈禱の一つを、本書の「鹿谷」の〈現代語訳〉から引く(@_@;)

    新大納言は、それ[=「さくら花」の歌のお告げ]にもなお恐れず、上賀茂の社に
    ある聖をこもらせ、神殿の後の杉の大木にある洞に壇をたてて、拏吉尼[だきに]の法を
    百日行わせられたところ、この大杉に落雷があって、雷火に燃えあがり、神社もすでに
    危く燃え移ろうとしたのを、神官たちが大ぜいかけ集って、これを消し止めた。そして、
    この邪道を行なった聖を追い出そうとすると、/・・・

直後、神官たちは「白杖でこの聖の頭を打ち」追い出すわけだが、〈語釈〉も参照しながら本書の上記
〈現代語訳〉を素直に読むと、神社も燃えそうになったから「追い出そうと」したと解しそう(@_@;)
でも、「この大杉に落」ちた「雷」に付されている岩波44頁の脚注一〇は次のように指摘する(⌒~⌒)

    上賀茂社の祭神は火雷神を父とし、雷神としての性格を持つ。
    落雷はその怒りを示したもの。

新潮83頁の頭注一三にも同旨の解説が出ているが、本書や小学館には無い( ̄◇ ̄;) この件に関しては、
本書や小学館よりも岩波や新潮で読んでいる方が、含意を正しく読み取ることが出来るわけだ(⌒~⌒)

が、「二代后」の歌「思ひきやうき身ながらにめぐりきておなじ雲井の月を見むとは」は厄介(@_@;)
本書は訳注者が和歌に疎いせいか、同歌の〈現代語訳〉があるだけで〈語釈〉すら無いヒィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
小学館55頁の頭注二四は次の情報も載せ、同一の歌が『今鏡』や『玉葉集』にも載ってるよう(@_@;)

    ・・・この歌は『今鏡』第六、『玉葉集』十四にも見える。

ところが、岩波33頁の脚注二一および同374頁の「諸本異同解説」には次のように記されている(@_@;)

    ・・・今鏡、玉葉集にも見えるが、・・・

    今鏡・玉葉集・屋本・南本は、初句を「知らざりき」とする。

だが、新潮47頁の頭注一二には次のように小学館とも岩波とも異なる情報が載ってるから厄介(@_@;)

    ・・・『今鏡』に[詞書を]・・・として載り、『玉葉集』にも・・・と
    詞書して載る(第一句「知らざりき」)。・・・

手元の竹鼻績(全訳注)『今鏡(中)』(講談社学術文庫,1984)と次田香澄(校訂)『玉葉和歌集』
(岩波文庫,1944)で確認すると、『今鏡』のは『平家物語』のと同一だが『玉葉和歌集』のは初句が
「知らざりき」となっており、新潮が正しく、岩波と小学館は間違いで、本書は情報不足である(-"-)

モチ新潮が完璧なわけではなく、例えば、同136頁の頭注スペースに載る〔成親の家系(藤原氏中御門・
六条流)と平家との姻戚系図〕を見ると、藤原顕季の子である顕輔が家保(顕季の子)の子に( ̄◇ ̄;)
なお、人名ミスは、小学館のが第七刷(2011年7月27日発行)なのに、かなり散見されるけどね(^_^;)

これ以上は例証しないが、各注釈書は一長一短で、『平家物語』はコレ一冊読めば良い、は無い(^_^;)

本書は〈語釈〉に載っている情報が少なかったけど、メチャ良かったのは〈解説〉で、「凡例」にも、

    解説は、作品としての享受、鑑賞に主眼をおき、史料と対比して、史実と文学の問題を
    考察し、紙幅の許すかぎり諸本の大きな異同と、その意味するものに言及することを
    心掛けた。

とあるように、その内容はどれも非常に興味深い上に、各章段を長いのは幾つにも分けて、それぞれに
〈解説〉が付いている点が、とりわけ良かったv( ̄∇ ̄)ニヤッ 小学館のは頭注欄に「・・・本文鑑賞上、
手引きとなるような事柄・・・」(同13頁「凡例」)が記されてるけど、章段ごとだし、超短い(^_^;)
ただ、小学館は各巻の冒頭頁に「梗概」として各章段の内容が1~2行で纏められてる点は良い(⌒~⌒)
新潮は底本が異なるので、構成や内容も違うところがあるけど、頭注スペースにトピックが読み応えの
ある長文で「補説」として論じられているのは良かった(⌒~⌒) 岩波は各章段ごとの解説も無い上に、
各巻の冒頭頁にその内容を纏めたような長文を載せてるけど、読むと先の巻の内容まで書いてある(+_+)
また本文記述が史実と異なってる点が巻末の「諸本異同解説」を深読みしないと解らなかったりね^_^;
でも、岩波は巻末の「付図」の中の「系図2 公卿婚姻系図」が必見の価値(⌒~⌒) コピーとって歴史書
や歴史小説でこの時代を読む際に手元に置いておくと便利かと(^_^;) 新潮の巻末「付録」の中の〔皇室
・貴族諸流関係系図〕もソレに勝るとも劣らない出来かな(⌒~⌒) こちらはちゃんと顕輔が顕季の子に
なってる(^^) ちなみに、新潮は頭注スペースにも小さい系図や地図を挿入して本文理解を助けてる(^^)

・『平家物語』の巻第一の「吾身栄花」から、桜の花が散らないよう祈った桜町中納言の話(〃'∇'〃)

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-04-06

・賀茂明神の託宣歌が紀貫之の歌を踏まえてるのに各注釈書は気付けよヾ(`◇´)ノ彡☆コノ! バカチンガァ!!

 ⇒ https://yomubeshi-yomubeshi.blog.so-net.ne.jp/2019-04-07
タグ:歴史 古典
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コメント 28

センニン

こんばんは。
四歳のお誕生日おめでとうございます (^^
by センニン (2019-04-14 21:07) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
by middrinn (2019-04-14 21:11) 

enokorogusa

自分はひとつの記事を書くのに数時間かかっちゃいます。
場合によっては数日かかることも。
でも、時間はかかっても、一気に書き上げちゃったほうがまだ、読んでマシなものになっている気が(^^;)
by enokorogusa (2019-04-14 21:28) 

ニッキー

ブログ開設4周年おめでとうございます( ^ω^ )
平家物語をウキウキと愉しく読めるなんてスゴい(°_°)
学生時代に「読まないといけない」気持ちで読んだので
あまり愉しくはなかったです(⌒-⌒; )
でも今読むと義務感ないから楽しめるかな=(^.^)=
by ニッキー (2019-04-14 21:33) 

middrinn

小生も書き始めてから思い付いた論点とか
思い出した文献とかを付け加えていくので、
数時間かかります^_^; 推敲もあるし^_^;
enokorogusa様のように一気に書き上げた
方が気持ちも集中してミス少ないかも^_^;
by middrinn (2019-04-14 21:37) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
仏教関係を除けば歴史小説^_^;
ニッキー様が数日前にブログが
スランプとおっしゃってたのも
義務感があったからかも(^_^;)
by middrinn (2019-04-14 21:43) 

そらそら

ブログ解説、もとい開設4周年目の記念日、おめでとうございます。
記事作成、私なんか相変わらず多大なる時間掛かりまくりです;
以前の記事の方が書くのにそれほど時間掛かっていなかった様な…;
by そらそら (2019-04-14 22:02) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
そらそら様は毎回一週間かけた
大作路線ですものねぇ(〃'∇'〃)
by middrinn (2019-04-14 22:12) 

tai-yama

"白杖でこの聖の頭を打ち"ってシャクティパット・・・(古)。
栄華を極めても最期は衰えるのが平家物語の世界観かな?と
思ったり。話題の新興企業(Z○Z○)なんかはまさに・・・・・
by tai-yama (2019-04-14 23:07) 

komako

ブログ開設4周年、おめでとうございます。
毎日、記事を書かれていて、素晴らしいわぁ!!!
真似して毎日しようと思ったけど
無理でした。
by komako (2019-04-14 23:19) 

ナベちはる

ブログ開設4年、おめでとうございます!
最初のころは、ブログそのものに慣れていないのもあって、記事を書くのも大変ですよね(^^;
by ナベちはる (2019-04-15 01:08) 

middrinn

平家に限らず、いま栄華を極めている
tai-yama様も・・・ヒィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
by middrinn (2019-04-15 05:16) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m 毎日、
komako様が記事にしようとしても、
クロ様の御機嫌にもよるかも(^_^;)
by middrinn (2019-04-15 06:22) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m まだ
ナベちはる様の4分の1ですが(^_^;)
形が出来るまで試行錯誤でした^_^;
by middrinn (2019-04-15 06:23) 

mimimomo

おはようございます^^
丸四年ね~おめでとうございます。5日はまだ良いわ。わたくし3か月かけてます(-。-
何しろ写真を小さくするのにどの位が良いのか分からないとか、
何を書けばいいのかなんて全然わからなかったし。
まだブログ人口も多くなかったものね~書いても友達0が当分続いたような・・・
by mimimomo (2019-04-15 06:26) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m 「また、つまらぬ物を読んでしまったorz」の方で
2年以上かけてるのに未完成の記事がありますよ(^_^;) 形が出来るまではホント
試行錯誤ですよねぇ(^_^;) 今でも試行錯誤してますけど^_^; 自ら訪問しないと
訪問者は増えないような(^_^;) 読んでくれる人がいないと続きませんよね(^_^;)
by middrinn (2019-04-15 06:40) 

saia

ブログ開設記念日おめでとうございます!!!
*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
私はmiddrinnさんの約3か月半後にブログを始めました!
私は記事を仕上げるのに、今でも2〜3日かかります〜 笑

by saia (2019-04-15 07:09) 

oko

ブログのお誕生日おめでとうございますっっ
今のブログは二冊目?ですが、私が始めたのは
2007年1月でした・・・
よくもまあココまで・・・そろそろ終盤かもしれ
ませんね〜
by oko (2019-04-15 07:13) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
saia様はお花への愛情たっぷりの
記事だから時間かかりそう(^^)
拙宅のクンシラン、滅多に咲いて
くれません^_^; 辛抱です^_^;
by middrinn (2019-04-15 07:18) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
本家ブログで役割分担してても
難しいです(^_^;) 12年以上も
凄いですねぇヒィィィィィィィ(゚ロ゚;ノ)ノ
サボタニ軍団が御健在ですから、
oko様もまだまだ続きそう(^^)
by middrinn (2019-04-15 07:25) 

Rifle

開設4周年お目出度ふ御座ゐます!
拙者も記事作成に時間が掛かってしまい、未だに四苦八苦ですじゃ。
by Rifle (2019-04-15 11:56) 

nikki

ブログ開設日おめでとうございます。
名鉄の出入口編は半年以上かかってしまった記事。
by nikki (2019-04-15 12:23) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
Rifle様は修繕しながらブログ用
写真をお撮りで大変そう(^_^;)
by middrinn (2019-04-15 13:53) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
nikki様の記事は後世への記録性
が高いから御苦労様です(^o^)丿
by middrinn (2019-04-15 13:55) 

喜んぶ

ブログ開設記念おめでとうございます!
。。「鱸」が一発変換は、、ですね。
、、無駄に空欄が多かったので。コメ改!?です。m(__)m
by 喜んぶ (2019-04-15 17:26) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
喜んぶ様、「鈴木」の代わりに
「鱸」と出るのはチトね(^_^;)
喜んぶ様、やっぱ面白い(^_^;)
by middrinn (2019-04-15 18:38) 

enokorogusa

4周年おめでとうございます。
お祝いの言葉を忘れてまして、大変失礼いたしました。
一気と言っても、書きたいことをあとから思い出したり、いろいろ四苦八苦、悪あがきしながらなので(^^;)
それでようやく読めるくらいになっているかどうか・・・
by enokorogusa (2019-04-15 19:43) 

middrinn

ありがとうございますm(__)m
寝かしておくと次々と思い付いて
色々と書き足して長くなっちゃう
から良くないような気が(^_^;)
by middrinn (2019-04-15 19:48) 

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